来年度のJリーグへの加盟継続に黄信号がともっていたFC岐阜は、当面の危機を乗り切った今季の運営に不足していた1億5000万円の資金調達にめどを付け、今西和男社長が辞意を表明したことで、Jリーグから加盟継続の条件に挙げられた課題を解決できる見通しとなったためだしかし、本業の成績は22位中21位でJFL(日本フットボールリーグ)降格圏内債務超過解消の見通しも立たないままで、課題は山積みだ【三上剛輝、加藤沙波】
「これで乗り越えられる」県体育協会会長の田口義嘉壽セイノーホールディングス会長は23日、クラブと地元経済界、出資者の県などが支援方法を協議する会合後に自信を見せた
13年度からJリーグが導入する参加資格「クラブライセンス」交付について、FC岐阜は事前審査で「現状では厳しい」と指摘されていた会合では、指摘を受けた資金面は経済界から支援の確約を取り付け、経営体制面については今西社長が「こうした事態を招き、続けていくことはできない」と述べ、引責辞任することを明らかにしたJリーグの本審査が始まる9月5日までに新しい経営陣を決めるという
今後の最重要課題は、クラブの成績だ今年度から始まるJ2とJFLの入れ替え制度では、条件によってはJ2最下位で自動的に降格、下から2番目だと入れ替え戦に臨む必要がある現在4勝10分け16敗で、9試合勝利から遠ざかっている得点力アップのためにブラジル人FWを獲得するなど対策を講じているが、目立った効果は上がっていない「降格したら解散もあるせっかく支援が決まっても良い成績を残せないと何の意味もない」とクラブ関係者は打ち明ける
ライセンス制度では「3期連続の赤字」「14年以降の債務超過」などの場合、リーグ参加が認められない現在、債務超過は1億4600万円に上り、今年度の赤字も濃厚毎年のように1億円を超える財政支援を仰ぐのは難しく、継続的な黒字体質への転換も急務だクラブ関係者は「良い成績を残せれば、業績も上がるこの危機を乗り越え、財政基盤の弱い地方クラブが生き残るモデルを示したい」と話す
◇官民一体で人的にも支援--岐阜市長
岐阜市の細江茂光市長は23日の定例記者会見で、債務超過で経営難が続くサーカーJリーグのFC岐阜の存続問題について、「資金面のみならず、人的な面でも支えていきたい」と話し、引き続き官民一体で支援していく考えを改めて強調した
今西社長が辞職の意思を示したことを受け、後任社長の条件としては「経営能力が大事株式会社なので、お金の出入りをしっかりできることが必要入場収入やスポンサー収入など資金を集める能力も大きな条件となる(適任者は)予断を持たずに検討していく」と述べた【立松勝】
◇後任は薫田氏、軸に 県OB、求められる経営手腕
今西和男社長の後任として、出資者の県などは県職員OBの薫田(くんだ)大二郎氏(67)=各務原市=を軸に最終調整を進めている薫田氏は23日、「水面下で打診はあった最後の務めと思っている正式な要請があれば前向きに考えたい」と話した
元県職員の薫田氏は事業経営局長や県人事委員会事務局長などを歴任岐阜市の助役も務め、退職後は県土地開発公社理事長などに就任した今西社長が、94年にサンフレッチェ広島総監督としてJリーグ前期優勝に導き、サッカー界では顔が広いものの「岐阜に地縁がなく、資金集めで苦労した」という経歴とは対照的だ
FC岐阜は県と県内全42市町村が出資し、「オール岐阜での支援」(古田肇知事)を続ける半面、「結局行政頼みで、経営感覚に乏しい」との声もあがる県OBの薫田氏にはそういった批判を払拭(ふっしょく)するような経営手腕が求められる債務超過解消の見通しも立たないままで、課題は山積みだ
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